コトナハウスのある「ダイヤ街商店街」は、50年以上の歴史をもつ、昔ながらの商店街。
国立に住む人たちの暮らしを長年支え続けてきた、愛おしく、味わい深いお店が並んでいます。
手芸用品を扱うお店である「むつみや」さんもまた、そんなお店のひとつ。
レトロなボタン。個性的な模様の布地。手作りのバッグや帽子。
店内には、魅力的な品々がところせましと並んでいます。
この場所で丁寧に紡がれてきた、お店の歴史の息づかいが、布と布の隙間から聞こえてくるかのよう。
店主であるとくよさんも、90歳を超えました。
ダイヤ街の会計係としても、ついこの間までご活躍をされていた、
すごく素敵でかっこいい女性です。
ただ、１年ほど前に体調をくずし、
お店を開くことができなくなってしまいました。
そして、とくよさんの住まい兼お店は、近々、売りに出されることが決まりました。
常連さん、古くからお店を知る人はもちろん、
ダイヤ街のベテランメンバーも、私も、
「さみしい」というひと言では、とても片付けられないほど、言葉にならない気持ちをかみしめています。
お店はなくなってしまうけれど、
このお店を、たったひとりで守ってきた、とくよさんの想いだけは、
たくさんの方々の心のなかに、いつまでも残り続けてほしい。
そんな気持ちから、このたび、「むつみや」さんのさいごの店開きを行うことになりました。
とくよさんの代わりに、この日は落合が、
朝から晩まで、お店を開かせていただきます。
ついている価格の半分〜４分の１で、手芸用品を販売いたします（お金はすべて、とくよさんにお渡しします）。
とくよさんのこれまでの物語も、私が知る限りのことを、来てくださった皆さんにお話ししたいです。
「むつみやさんっていうお店の名前、どんな由来があるんですか？」
と尋ねたら、
「人が集まる場所になったらいいな、と思ってね」
と、やわらかい笑顔で答えてくださったとくよさんの、
大好きだった光景を、この日も見られますように。
たくさんの方のご来店を、お待ちしております！
【場所】
国立市・谷保のダイヤ街商店街
アーケード内にある「むつみや」さん
【日時】
５月１３日（土）９〜１９時頃
